実は放送業界を揺るがす構造変化はすでに起こってきています。
テレビ視聴者の高齢化です。
現在は、テレビは見る人の率でも、接触時間でも他のメディアを圧倒しています。NHKの行っている国民生活時間調査を見ると、これだけインターネットメディア利用が増えているにもかかわらず、テレビの視聴時間は増えています。おそらくにわかには信じがたいと感じる人が多いと思いますが、そこには落し穴があります。
平日の場合、3.28時間が平均視聴時間ですが視聴時間や視聴時間の伸びを支えているのは高齢者だということです。たとえば、10代男性は1.50時間、10代女性は2,01時間、20代男性は1.54時間、20代女性は2.33時間ですが、60代男性は4.29時間、60代女性は4.39時間、70歳以上男性が5.39時間、70歳以上女性が5.29時間です。しかも若い世代ではテレビを見る人も、視聴時間も緩やかではあっても減ってきています。
生活時間調査 | NHK放送文化研究所 :
つまり、テレビ番組は、広告収入を大きく左右する視聴率を稼ごうとすると、高齢者にあわせた番組内容にせざるを得ないのですが、それはますます若い世代にとってはつまらない番組になっていくというジレンマを抱え始めていることを物語っています。若い世代に合わせると、こんどは視聴率が稼げません。消費の旺盛な若い世代にリーチしたい広告主にとっては、テレビ広告の効果が落ち、広告の価格にも影響し、テレビ局の広告収入が減少するという負の循環が当然起こってきます。







